マーケティングごはん

マーケティングとごはんとアニメとマンガとたまに釣り。

Twitterでぷちバズった!そこから色んな学びを得た。

ブログでは「なるべく実体験に基づくことを書く」ようににしたいと考えてます。本を読んで得た知識も大事ですが、それって結局は「誰かが書いたこと」ですよね。なので僕は、自分で体験した「オリジナル」を大切にしていきたいと思ってます。読んでて面白いブログってだいたいそうだしね。行動力の化身(((・ω・)))
 
そんな中、なかなかレアな体験がありました。
 
ツイッターに投稿した内容が1000弱いいねを獲得するという、「ぷちバズ」が起こったんです。こんなこと滅多にないので、その実体験から得た学びを書くことにします。
 
ちなみに当該のツイートは「拡散したらアカン内容」やったので、発覚後すぐ消しましたが、現在は公式からの正式発表があり、世の中に広まってる内容ですので、それを踏まえ、今後、同様のことを起こしたくない、起こったことへの対処やスタンス、も含め、学びと戒めの意味でブログにまとめることにました。
 
バズった内容は、「からくりサーカスアニメ化決定」に関する内容でした。
 

websunday.net

アニメ化おめでとうございます!! 

 

 

からくりサーカスとは?

 
からくりサーカスとは、「うしおととら」の作者としても名高い熱血漫画家、藤田和日郎大先生の作品です。
1997年~2006年の9年にわたり少年サンデー本誌に連載していた、各所に伏線を張り巡らせた重厚で濃密なストーリーと、中盤の大きなどんでん返しからの神がかったエンディングまでの流れが素晴らしい名作マンガです。コミックスは全43巻。
 
からくりサーカスのことについては語りだすと止まらなくなるので興味ある人は各自でお調べください。でも、読んでないヤツは人生を損している!今すぐ読むのだ!!
 

   

一緒に現在サンデーで連載中の「双亡亭壊すべし」も見るべし。ベシ!

 

そんなからくりサーカスが、12年の時を経てアニメ化されるというニュースがTwitterに流れてきました!もうこれはファンからしたら悶絶モノで、Twitterでこのニュースを見かけた僕はテンションがあがって、下記のようなツイートをしました。

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※当該ツイートは削除したため画像にて

 

これ、からくりサーカスではなく、「世界で最も熱い血潮と魂を持つ漫画家」と言われる、島本和彦大先生の「吼えろペン」のワンシーン。

藤田和日郎先生をモデルにした「富士鷹ジュビロ」というキャラの「からぶりサービス」というパロディマンガが作中に出てきます。

富士鷹ジュビロは大人気なんです。

 ぼくはこの「からぶりサービス」という絶妙なパロディタイトルが大好きで、吼えろペンの作中に出てくるワードの中でも特に記憶に残ってました。だからマジでからくりサーカスのアニメのついでに1分でいいので動くからぶりサービスを見たいと思い、ツイートしちゃったのです。

一報のニュースが流れてきた10分後ぐらいにツイートしたのですが、タイミングも良かったことと「からぶりサービスアニメ化」に共感を持ってくれた人がたくさんいたこともあり、拡散の波に乗ったようです。

関連画像
富士鷹ジュビロの名シーン。ぶっちゃけ「からくりサーカス」はこんなマンガだと言われても
否定できないぐらい的確w
 
ちなみに島本和彦大先生の作品は「風の戦士ダン」や「燃えるV」ぐらいから読んでます。デスパイとかオンセンマンとか無謀キャプテンとか、もうぜんぶ大好きです。逆境ナインは世の中の男は全員読んだほうがいい作品。
 

投稿後30分ぐらいでガンガン通知が届き出す

 

投稿後30分ほどでなんかガンガン通知が来るようになりました。Twitterで良く見かける「やべwww通知が止まらんwwwwww」が来たのです。

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136 いいね、141 RT ほどになってました。インプレッションが63,000ほど。
 
このあたりは、まだ「からくりサーカス」のキーワードでTwitter検索した6番目ぐらいに表示されてる状態です。
 

1時間ほどで200RT超える

 

約1時間後

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243 いいね、226 RT
コンスタントに伸びてますね。
 

2時間後、トレンドに載り出してまた伸びる

 

どうもこのあたりでキーワードが 30,000件を超え、トレンドに「からくりサーカスアニメ化」が出現し、その表示上位に僕のツイートが載りだしまして

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トレンドをクリックすると2番めに投稿が表示されだしました。
 
 

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トレンド上に乗ると、どんどんいいね、RTされていきますね。バズる要素は色々あると思いますが、トレンドに捕まえられる「波」に乗れれば一気に広がっていくようです。
 

最終的には 

 

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923 いいね、731 RT までいきました。
 
トレンドワードが「からくりサーカスアニメ化」から、「からくりサーカス」に変化したことで上位表示が解除されたようで、ピタっと通知が止まりました。
 
 

結果的に得た学び

 
このぷちバズ体験で、大きく得た学びが2つありました。
・バスの構造を、リアル体験で検証できた
・コンテンツの早バレ問題と、それによる様々な損失
です。
 

バスの構造を、リアル体験で検証できた

弊社社長、池田紀行が提唱する「バズ」の定義があります。

 ・クチコミはソーシャルグラフで広がる
 ・バズはFad(短命)である
 ・拡散力=バズ✕バイラルの掛け算である
 ・Talk-able/Buzz-able/Sharableを意識する
 ・コンテンツはスマホとソーシャルでゴクゴク飲めるようにする
 ・6つの琴線スイッチを意識する
 ・「共有」と「拡散」は違う=拡散ネタはWhat文脈で設計すること

今回のぷちバズを、上記項目で検証してみましょう。

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・クチコミはソーシャルグラフで広がる

やはり、Twitterでのアニメ・マンガ関連ソーシャルグラフのレンジは広いですね。からくりサーカスが好きで、かつ「からぶりサービス」を知ってないといいねもRTもしないでしょうし。いいねRTしてくれた人は、ほかにも「特撮」や「シンフォギア」など、好きなことに共通項がありました。
「熱血」というソーシャルグラフがあるとしたら、明らかに同じ村に住んでますよ。光の速さで明日へダッシュだ!

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・バズはFad(短命)である

この投稿の賞味期限は、約4時間ほどでした。まるで蝋燭の灯火。しかし心の炎は消えない!!!( ゚Д゚)m


・拡散力=バズ✕バイラルの掛け算である

BUZZは「人をひきつけるネタそのもの、バイラルは「仕掛け」によって引き起こされるといいます。

ネタはまさに「からぶりサービス」というちょっとマニアックな話を持ってきたところが功を奏しており、仕掛けは「トレンドに載ったこと」で一気に拡散した、ですね。

からぶりサービス×トレンド掲載=拡散 です。


・Talk-able/Buzz-able/Sharableを意識する

Talk-able:会話できる
Buzz-able:バズる
Sharable:シェアできる

「しやすい」と解釈するほうがいいかもですが、ちょっとひねった話題で画像もあり、広げやすい、シェアしやすい内容でした。


・コンテンツはスマホとソーシャルでゴクゴク飲めるようにする

一瞬で理解できる「飲む情報」系のネタだったので、非常にSharableでした。

 

・6つの琴線スイッチを意識する

6つの琴線スイッチとは、
「驚き」「疑問・興味」「発見・納得」
「共感」「感動」「怒り・疑問」です。

12年ぶりにアニメ化という情報の「驚き」「発見」「感動」、ちょっとマニアックなネタの「共感」「興味」など、琴線にふれる要素が多かったです。


・「共有」と「拡散」は違う=拡散ネタはWhat文脈で設計すること

今回は「僕自身」のパーソナリティは一切関係なく、ネタそのものへのエンゲージメントが要因で拡散されてますので、まさに「What文脈」でした。

 

上記、もっと詳しく知りたい方は、弊社社長のブログをご参考に。
 

今回、全く狙ったわけでは無かったのですが、こうやって振り返ると、上記の要素をちゃんと満たしてバズってることがわかります。 

でもね、ぶっちゃけ「タイミング命」だとも思います。タイミング悪ければ上記の条件全部満たしててもバズらないかと…(笑)

 

また、我が社のスーパー優勝変態プランナー(元博報堂)君いわく
「漫画とか大喜利とかネタ投稿って、バズるけどフォロワーに結びつきづらいすよね、
やっぱりその人ならではの意見とかHowto投稿のほうがフォロワー増える」とのご意見。確かに露出は30万件、エンゲージは7万件ほどありますが、フォロワーさんはほとんど増えませんでした。WHO文脈じゃないしね。
 
ちなみにこの時にいいね、RTしてくれた人で、興味関心ソーシャルグラフが近そうな方々を何名かフォローさせていただいたところ、とても仲良くなれそうな方々20名ほどからフォローバックか来まして、タイムラインが楽しくなりました(*´艸`*)
 
 

コンテンツの早バレ問題と、それによる様々な損失

この投稿、夜に通知がピタっと止まりまして、どうしたのかな、と思って調べたところ、トレンドワードが変化しておりまして、さらに深堀ってみたところ、「本来このタイミングで出ちゃ行けない情報」だったことが判明。

作者の藤田先生も、直接は言及できない大人の事情があるのか、
こんな風に「匂わす」ツイートをされてました。

だって一生懸命時間かけて仕込んで、相手の喜ぶ顔を想像しながらワクワクしてるところに、ぜんぜん知らんやつが急に来て横からネタをバラすんですよ。死ぬほどムカつくでしょう。経済的損失は無かったにせよ、作り手の気持ちを踏みにじる行為は金銭的価値には替えられません。絶対やったらアカン。
 
僕は藤田センセーが学生時代から大好きだったのと、オーセンティックなマーケティングに関与している人間として、これ以上の拡散はぜったいダメだと思ったため、すぐツイートを消しました。
 
下手したら、不本意とはいえ「不正コンテンツの拡散に寄与してしまった」ということになります。絶対アカン。拡散して申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。
 
バスることは、炎上と紙一重ということを実感しました。
 
無意識にやってしまうことの怖さ
また、某クソマンガ村問題もそうですが、ネットのコンテンツは「無意識の不利益行動」で、悪意なくコンテンツの衰退の一助をしてしまってるケースが少なくありません。ツイートしてるほうは良いと思ってやってるから、悪いことしてる自覚ないしね。デマの拡散もこんな感じなのかな…。
 
このように不利益ももたらしたり、作家の経済活動に間接的にもダメージを与える行為をする人は、いくら好きでもファンを名乗る資格は無いと思います。ちゃんと経済活動に寄与して初めてファンといえるでしょう。
ただ、それをお金で図るのはどうかと思うので、これからは「信頼や信用を定量化する手段が必要」になってくるかなと思います。"Letter Pot" のような「文字数という定量化によって貢献活動を可視化できる」ような取組はいいですよね。
 
なので「ファン」を名乗る以上は、そのコンテンツが息長く続くよう「応援消費」という意味でお金を使うことがとても大事なのです。
なので今回からくりサーカスのコンテンツにはお金使うよ俺は。双亡亭壊すべしも全巻新刊定価で買ってるよ。だって好きだもん富士鷹ジュビロ先生
 

まとめ

・トレンドの波に乗ると一気に拡散する
・バズの定義はわりと正しかった
・TwitterでバズったところでWHO文脈的にエンゲージしない
・でもいいねしてくれた人をフォローすると良質なフォローバックが来る

・雑誌の早バレは悲しみしか生まないからダメ絶対
・本当のファンなら作者の不利益になるようなことは止めよう
・Twitterは怖い
・みんなもからくりサーカスのアニメを見よう!(原作もな)

 

 

色々あったけど、アニメ化はマジで楽しみ。みんなも藤田先生の名作「からくりサーカス」を応援しよう!!

 

現場からは以上です。

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